こんばんは、うみです。
今年の冬は雪が少ない方だとは思いますが、今夜はずうっと雪が降っています。
明日の朝は結構積もっているかも。
今回は、ネットで見た「50代におすすめの本」…のようなタイトルの記事で紹介されていた本を読みました。
なんと、ジャンルはSF小説だそうです。
「ここはすべての夜明けまえ」間宮改衣
どこがSF小説って…?これはちょっと未来のお話。
「ゆう合手術」という手術を受けて年を取らなくなった女の子が、家族や恋人がいなくなり一人ぼっちになってから、自分のことや家族のことを語っています。
表紙にも文章が書かれていますが、こんな感じのひらがな多め、少したどたどしいような話し言葉で綴られています。
「ゆう合手術」を受けるいきさつも、受けてからのことも女の子の語り口で淡々と語られていくのですが、語り口とははんたいにその内容はなかなか読んていて辛いものがあります。でも、「ゆう合手術」を受けた彼女はどこかロボットのように淡々と、彼女にとってはそれはもう感情的になるような出来事ではないようで……。
それ故に、さきに亡くなっていった家族たちと気持ちが通わずすれ違ったり、あるいは摩擦が起きていたりもするのですが……
後半、一人ぼっちになった彼女が現代を生きる人たちに出会います。
ここまで読んでいるあたりで、幼い少女のような文章と淡々と綴られる文章に、正直少し疲れてきていたのですが…
ラスト。主人公がひとりの女性に自分が話すのをを聞いてほしいと望み、語っているうちに彼女の思いが溢れてしまうシーンがあります。
そこで急に、ぐあっ…、と慟哭がこみ上げてくるような衝動が胸の奥から突き上がり、自分でも驚きました。
ジーンとする、なんて静かなものではなく、体が震えるような、そんな感覚。
読む人の心をそんなふうに動かせるなんて、この物語を書いた作家さんもすごいなあ、と思います。
書籍としてはそう厚くない、難しくない小説です。
ゼヒ、ご一読を。